<TOYOTAの持つ凄まじい危機感>
7月19日放送のNHKスペシャルをご覧になった方はいるだろうか?
世界一の生産台数を誇り、出すクルマ出すクルマがヒットし、受注停止や納期が半年先とか年内は無理とかいう車種が多く好調なはずであるのにである。この危機感はどこから来るのか?
ここ数年中国の国策もあり、中国車の台頭とりわけ電気自動車(EV)の進撃はすごいものがある。数年前までは日本車や欧米車の露骨なコピー車が多かったのだが、それも影を潜め流麗なデザインや特に電気自動車では電池性能の大幅な高性能化により航続距離も伸ばしヨーロッパでも販売を伸ばしている。
TOYOTAはEVに突っ走らずに独自のハイブリッド車戦略を推進しているのだが、それでもやはり中国車の追い上げは脅威である。なによりも開発のスピードがとんでもなく早いのだ。開発から2年くらいで新車を投入してくるのである。日本車の半分程度である。これでは国際競争力がないクルマになってしまう。
TOYOTAの開発現場では開発期間を短縮するために、新規開発や金型を製作するコストを削減するために既存車のパーツをツギハギした試作車も製作していた。開発から生産現場へ渡す際にもどれだけ現場が作りやすいか、完成度によって製造が受け取ってくれないことも多々あるようである。
実際に番組の中では製造にこのまま移管されたら製造現場が混乱するということで製造移管を拒否していた。ここに日本車が持つクォリティの高さ、信頼性があるのだ。ここをないがしろにしてしまうと、車の形をしたものはできるが後々様々な問題を起こすのである。
身内の中の変な妥協は許さない。危機感というか緊張感の中で良いものをマーケットに送り出すために苦労している姿が映し出されていた。あのTOYOTAでさえ、苦しみの中にある。
また、クルマの性能とくにヨーロッパ車は日本でも人気があるのだが、サーキットを走らせてもポルシェの加速やコーナリングなどの性能は残念ながら今のTOYOTA車では出せないという。TOYOTAもモータースポーツの世界では活躍しているはずなのだが単なるスペックだけで語れない、ドライバーだけしか感じられない何かがあると感じているのだ。
日本一と言われる企業の中にある危機感、それは世界トップの自動車製造業を守り抜く集団の一致結束なのである。
